台湾旅行は日本人の人気旅行先ベスト3に入るほどの人気ぶりです。しかし、中には「台湾旅行がつまらない」と感じる人もいるようです。
その理由には、観光地の混雑やホテル代の高騰など、旅行費用が高くなったことが挙げられます。特に、九份や士林夜市などの有名観光地は観光客であふれ「何が面白いのか分からない」等の声もよく聞きます。
この記事では、台湾旅行に関する現状や問題点を解説しつつ、旅行を楽しくするためのポイントをご紹介します。
・台湾旅行がつまらないと感じる主な理由
・有名な観光地が何故つまらないと言われるのか?
・台湾のホテル代や費用が高い理由
・旅行を楽しむための改善策や穴場観光地
台湾旅行がつまらないと言われる理由とは?
台湾観光の問題点
台湾観光にはいくつかの問題点が指摘されています。
まず、観光地の混雑が挙げられます。特に有名な観光地である九份や士林夜市などは、観光シーズンになると多くの観光客で溢れかえり、ゆっくりと観光を楽しむことが難しくなります。混雑のために、十分に写真を撮る余裕がなかったり、観光地の雰囲気を楽しむ余裕がなくなったりすることも多いです。
次に、アクセスの不便さです。台湾は都市部では公共交通機関が発達しているものの、自然景勝地や地方都市へのアクセスが難しい場合があります。
例えば、日月潭や阿里山といった美しい観光スポットは、公共交通機関だけでは行きづらく、バスやタクシーを利用しなければならないことが多いです。このため、移動に手間や時間がかかり、予定通りに観光ができないことがあります。
また、観光情報の偏りも問題です。多くの観光客は有名な観光地に集中しがちですが、台湾には知られていない魅力的なスポットがたくさんあります。
ガイドブックや旅行サイトが主要観光地ばかりを紹介しているため、観光客は他のスポットを見逃してしまい、「台湾観光はどこも同じ」と感じることもあります。
費用が高くなった理由
台湾旅行の費用が近年高くなっている理由には、複数の要因があります。
まず、物価の上昇が大きな理由です。台湾の経済成長に伴い、現地の物価も上がってきています。特に、都市部では飲食費や交通費、観光地の入場料が以前に比べて高くなっており、旅行者にとってコストがかさむ要因になっています。
観光地の周辺にあるレストランやカフェでは、観光客をターゲットにした価格設定が行われており、思ったよりも高いと感じることが多いです。
次に、観光需要の増加です。近年、台湾は国内外からの観光客に非常に人気が高まりました。特に、格安航空会社(LCC)の増加やSNSを通じた観光地のプロモーション効果で、台湾への観光客が急増しています。
その結果、特に人気の観光地や都市部では、宿泊施設の需要が急増し、ホテル料金や観光施設の価格が上昇しています。需要と供給のバランスが崩れたことで、特に観光シーズンや週末には価格がさらに跳ね上がることがあります。
また、為替レートの変動も費用が高く感じられる一因です。最近では円安が進み、日本円から台湾ドルへの交換レートが悪化しています。これにより、以前と同じ金額を支払っても、得られる台湾ドルの額が少なくなり、現地での出費が割高に感じることがあります。
台湾のホテルはなぜ高いのか?
台湾のホテル料金が高いと感じる理由には、上で挙げた観光客の増加の他にも要因があります。
それは土地の制約です。台湾は島国であり、特に都市部では土地が限られているため、ホテルの建設にかかるコストが高くなります。これにより、ホテル業者は高い地価を反映した価格設定をせざるを得ず、その結果、宿泊費用も上がってしまうのです。台北や台中などの都市部では、特にこの傾向が強く見られます。
さらに、ホテルの品質向上も料金の高さに影響しています。台湾のホテル業界では、観光客の増加に伴い、サービス向上のために設備や内装のリニューアルを行うホテルが増えています。
そのため、ホテル料金が高めに設定される傾向があります。特に、国際的なチェーンホテルや高級ホテルでは、この影響が顕著です。
観光地がつまらないと感じる理由
台湾の観光地が「つまらない」と感じられる理由には、いくつかの要素が考えられます。
一つ目は、観光地の類似性です。台湾の観光地の中には、古い町並みや夜市など、似たような光景が広がる場所が多くあります。どこへ行っても似たような景色や雰囲気が感じられ、観光客にとって「特別感」が薄れてしまうことがあります。
特に、歴史的な街並みが続く場所では、どこに行っても同じような印象を受けることが多く、飽きてしまうことがあります。
次に、商業化の進行です。九份など有名な観光地では観光客も多いため、土産物店や飲食店が増加し、商業化が進んでいることがあります。
その結果、本来の文化や歴史的な雰囲気を感じることが難しく、期待していた異国情緒や風情を感じられない場合があります。
また、観光地の規模やスケールの小ささも原因です。例えば、台湾の自然景勝地や歴史的建造物は美しいものの、中国やヨーロッパの大規模な観光地と比較すると、スケールが小さく、期待外れに感じる人もいます。そのため、「見応えがない」と感じてしまうことがあるのです。
何が面白い?台湾のがっかり観光地
台湾には多くの魅力的な観光地がありますが、一部の旅行者にとっては、混雑やアクセスの悪さ、過度な商業化などの理由で「がっかり」と感じられる場所もあります。
以下、ありのままに紹介します。
混雑が激しい観光地
特に有名な観光地では、混雑が大きな課題となります。例えば、九份はノスタルジックな街並みが人気ですが、狭い路地に多くの観光客が押し寄せ、特に週末や観光シーズンには非常に混雑します。階段も多く、体力的に厳しいと感じる人も多いため、特に高齢者には負担が大きいかもしれません。
十分もまた、ランタン飛ばしで有名なスポットですが、ここも観光客が集中し、人混みが激しい場所です。さらに、電車の本数が少なく、移動には時間がかかるため、スムーズに観光するのが難しい場合があります。
台北101展望台は台北を象徴するスポットの一つですが、待ち時間が長く、時には1時間以上かかることもあります。そのため、料金に対して得られる体験が見合わないと感じる人もいるようです。
季節による注意点
夜市や屋台は台湾旅行の大きな魅力ですが、特に夏場は暑さが厳しく、立ち食いが辛いと感じることがあります。例えば、人気の「阿宗麺線」などは混雑が激しく、暑さで疲れやすいという声も聞かれます。訪れる際は、季節や天候にも注意が必要です。
商業化の進行
観光地が過度に商業化されると、期待していた伝統的な雰囲気を感じにくくなることがあります。
龍山寺は台湾の歴史ある寺院で、多くの人々が信仰を体験するために訪れますが、周囲の環境が商業化されており、伝統的な台湾の雰囲気が薄れていると感じる人も少なくありません。
観光地が観光客向けに作り替えられ過ぎていると、本来の文化や歴史が損なわれることがあります。
アクセスの不便さ
日月潭や阿里山といった自然景勝地は、美しい風景を楽しめる場所ですが、公共交通機関が十分に発達していないため、アクセスが不便です。
これらの場所へ行くには、バスやタクシーを利用する必要があり、移動に時間と労力を要します。現地に到着するまでに疲れてしまい、期待したほどの感動を得られないこともあるでしょう。
特に、九份や十分のような人気観光地も、台北市内からのアクセスがやや不便で、バスやタクシーを利用する必要があるため、移動に時間がかかります。また、十分は電車の本数が少なく、移動の手間がかかる点が旅行者にとっての負担となっています。
高いコスト
最近では、宿泊費や飲食費が高騰していることも、台湾旅行における課題となっています。特に、観光地の宿泊施設や飲食店では料金が上がっており、旅行費用が高くなることに不満を抱く旅行者もいます。
改善の動き
台湾政府はこうしたアクセスの問題を改善するため、特に東部地域へのアクセス向上に取り組んでいます。例えば、蘇花公路の高速道路化が進められ、2020年には台北から花蓮までの移動時間が短縮されました。しかし、他の多くの観光地ではまだ交通インフラの改善が必要です。
それでも日本人が台湾に行く理由
台湾旅行には、費用の高さや観光地の混雑など問題はあるものの、それでも日本人が台湾に行く理由は多くあります。
まず、親日的な雰囲気が挙げられます。台湾の人々は歴史的な背景もあり、日本に対して非常に好意的で親切です。日本語を話せる人も多く、観光地では日本語の案内も見られ、言葉に不安を感じることなく安心して旅行を楽しむことができます。
これにより、初めての海外旅行や、海外でのコミュニケーションに不安がある人にとって、台湾は非常に魅力的な旅行先となっています。
また、食文化も大きな理由の一つです。台湾は美食の宝庫であり、屋台文化が非常に発達しています。夜市では小籠包や魯肉飯(ルーローハン)、台湾風かき氷など、日本ではなかなか味わえない料理を手軽に楽しむことができます。
しかも、これらの料理は日本人の口にも合いやすいため、多くの観光客が台湾のグルメを目当てに訪れます。
さらに、距離の近さとアクセスの良さも、台湾を人気の観光地にしている要因です。日本から台湾へは飛行機でわずか3~4時間程度で行けるため、週末旅行や短期旅行にも適しています。
時差も1時間しかなく、体の負担も少ないことから、手軽に訪れやすい点が日本人にとって魅力的です。また、LCCの普及により、航空券の価格も手頃になっています。
最後に、台湾は安全性が高いことも重要です。台湾の治安は非常に良く、観光地での犯罪率も低いです。特に大都市では、警察の巡回が頻繁であり、夜間でも比較的安全に外出できます。この安心感が、特に家族連れや女性の一人旅にも適しているといえます。
これらの理由から、観光客にとって費用や混雑の問題を乗り越えても台湾は非常に魅力的な場所なのです。
台湾旅行がつまらないなんていわせない【楽しむためのポイント】
行ってはいけない時期
台湾旅行を計画する際には、避けた方が良い時期があります。これに注意すれば、より快適でスムーズな旅行を楽しむことができるでしょう。
まず、旧正月(春節)の時期は避けた方が良いです。この期間は台湾の最大の祝日で、家族が集まり盛大に祝われます。そのため、多くの店舗やレストランが閉店し、公共交通機関も混雑します。
観光地は国内外からの観光客で非常に混雑するため、快適に観光を楽しむことが難しいでしょう。旧正月は通常1月末から2月初めにかけて行われるため、この時期を避けるのが賢明です。
また、大型連休も注意が必要です。台湾には端午節や中秋節などの連休がありますが、この時期も多くの台湾人が国内旅行をするため、観光地やホテルが混み合います。特に週末と重なると、宿泊料金も高騰し、予約も取りづらくなります。このため、静かに観光を楽しみたい場合は、大型連休を避けることが大切です。
さらに、台風シーズンも避けた方が良い時期の一つです。台湾の台風シーズンは6月から9月にかけてで、この期間中は強風や大雨に見舞われる可能性があります。
特にアウトドアアクティビティや観光が制限されてしまうことがあり、旅行の計画が大きく変更されることもあります。観光を最大限に楽しむためには、この時期を避けることが理想的です。
これらの時期を避けることで、台湾旅行をより満喫しやすくなるでしょう。
3泊4日でいくら必要?
台湾旅行を楽しむには、滞在日数を増やすことがポイントです。最短でも3泊4日をおすすめします。
なぜなら、有名な観光スポットをひと通り巡るのに2泊3日では物足りないと感じる人が多いからです。九份や十分のような人気観光地は、交通アクセスがやや不便で時間もかかるため、余裕をもったスケジュールを組めば有意義な観光ができるでしょう。
台湾の3泊4日の旅行費用は、旅行スタイルやシーズンによって変動しますが、目安として約9万円~12万円を想定するとよいでしょう。この金額には、航空券、宿泊費、食費、交通費、観光費用が含まれます。
まず、航空券はLCC(格安航空会社)を利用する場合、往復で約3万~5万円程度の航空券が見つかることがあります。ただし、旅行シーズンや予約時期によって価格が上下するため、早めに航空券を手配することをおすすめします。
次に、宿泊費です。台北や高雄などの都市部ではホテル料金が高くなる傾向がありますが、ビジネスホテルを選ぶと、1泊あたり5,000円~12,000円程度で宿泊することが可能です。3泊分で約1.5万~3.5万円を見積もっておくとよいでしょう。宿泊費を抑えたい場合は、ゲストハウスやホステルを選ぶのも選択肢です。
食費に関しては、台湾はリーズナブルな屋台料理や夜市が充実しているため、1日あたり約2,000~3,000円で十分に楽しむことができます。高級レストランに行く場合は別途費用がかかりますが、屋台や地元の食堂を利用すれば、3泊4日での食費は約6,000~12,000円ほどでしょう。
また、交通費や観光費用も考慮する必要があります。台湾の公共交通機関は比較的安価で、MRTやバスを利用する場合、1日数百円で移動が可能です。観光施設の入場料やアクティビティを含めると、3泊4日での交通費と観光費は約5,000~1万円程度を見込んでおくと安心です。
このように、台湾での3泊4日の旅行では、約9万円~12万円が目安となりますが、旅行スタイルに応じて調整が可能です。
混雑していない穴場スポット
台湾には混雑を避けてゆっくり観光できる穴場スポットも多く存在します。有名観光地を避けたい場合、これらの場所を検討するとよいでしょう。
まず、望幽谷(忘憂谷)は花蓮にある絶景スポットで、観光客にはあまり知られていない穴場です。ここでは美しい川や滝、吊り橋を散策しながら、山と海が広がる絶景を楽しむことができます。自然を満喫しつつ、静かな時間を過ごしたい方にぴったりの場所です。
次に、猫空(マオコン)は台北市郊外にある茶畑の美しい山間部で、ロープウェイでアクセスできます。観光地として知られているものの、平日や朝早く訪れることで混雑を避けることができます。現地では地元産のお茶を楽しみながら、静かに台湾の自然を感じることができます。
小琉球(しょうりゅうきゅう)も、台湾南部にある珊瑚礁の島として知られています。美しい海岸線やシュノーケリングを楽しむことができ、観光地でありながらも、比較的観光客が少ない離島です。リラックスしたリゾート気分を味わいたい方におすすめのスポットです。
さらに、台中の審計新村(シェンジーシンチュン)は、クリエイティブなアートやストリートアートが楽しめる場所です。週末には地元のアーティストによるバザーが開かれることもあり、観光客よりも地元の人々が集まるスポットです。観光地らしい喧騒を避け、台湾の現地文化に触れたい方に最適です。
これらの穴場スポットは、混雑を避けつつ、台湾の自然や文化をじっくり楽しむことができるでしょう。
台湾旅行は現在危険なのか?
台湾旅行は現在も比較的安全な渡航先として知られていますが、注意すべき点もいくつかあります。
まずは台湾と中国の戦争の危険性です。近頃の中国は、台湾有事を想定した軍事演習を頻繁に行っていますので、台湾旅行を計画する際は外務省の渡航情報をチェックし、危険レベルを確認するようにしましょう。
次は治安についてです。台湾は全体的に治安が良く、観光地や都市部での犯罪率も低いです。日本と同様、街中を歩いていて危険を感じることは少ないでしょう。
特に台北や高雄といった大都市では、警察の巡回も頻繁であり、観光客にとって安心して滞在できる環境が整っています。ただし、夜市や観光地ではスリや置き引きに注意が必要です。特に混雑した場所では、貴重品の管理をしっかりと行うことが大切です。
最後は自然災害のリスクです。台湾は地震が発生しやすい地域であり、旅行中に地震に遭遇する可能性があります。そのため、滞在するホテルで避難経路を確認しておくことが推奨されます。
また、台湾は台風シーズン中には強い風や大雨の影響を受けることがあります。
この期間に旅行を計画している場合は、天候に関する最新の情報を常にチェックし、必要に応じて旅行のスケジュールを調整できるようにしておくことが重要です。
総合的に見て、台湾は観光において非常に安全な国ですが、基本的な安全対策を講じておくことで、安心して旅行を楽しむことができるでしょう。
台湾旅行がつまらないと感じる理由と楽しむコツ
台湾旅行が「つまらない」と感じる理由には、観光地の混雑やアクセスの不便さが主な理由です。特に九份や士林夜市は人気で混雑しやすく、自然景勝地も移動に時間がかかることが多いです。
また、物価上昇やホテル料金の高騰も負担に感じるかもしれませんが、これらは人気観光地ゆえの課題です。
しかし、台湾は日本から近く、親日的な文化が根付いており、短期旅行にも最適です。魅力的なスポットが多く、初めての海外旅行でも安心して楽しめる国です。行ってはいけない時期を避ける、滞在日数に余裕をもつ、穴場スポットに行ってみる等、充実した旅行を楽しめるポイントはたくさんあります。
ぜひ台湾旅行を楽しんでください。